古くから医療と宗教儀式に用いられ、貴重とされてきた精油
植物情報
原料植物名:モツヤクノキ
別名:没薬樹(モツヤクジュ)、ミルラノキ
科名:カンラン科
学名:Commiphara myrrha,Commiphara molmol
主な産地:エジプト、エチオピア、インド、ソマリアなど
アラビア半島西部やソマリランドなど、乾燥した地域に自生する低木。香りのある葉と白い花をつけ、樹皮から採れる樹脂は、ミルラ(没薬)と呼ばれます。
新約聖書にも登場し、イエス・キリストの誕生の際には、東方の博士たちから黄金、フランキンセンスとともに捧げられたと伝えられています。
古代から香料や薫香、薬、化粧品などに利用されてきました。古代エジプトでは、ミイラの防腐処理にも用いられたとされています。ミルラの名称は、ミイラを意味する言葉に由来するという説もあります。
また、古代エジプトでは太陽神に捧げるため、正午に神殿でミルラを焚いていたと伝えられています。女神イシスの象徴ともされ、宗教儀式や神聖な場面と深い関わりを持つ香料でした。
精油情報
精油の別名:没薬、マー
抽出部位:樹脂
抽出法:水蒸気蒸留法
色:黄色
揮発度:ベースノート
香りの強さ:中〜強
香調:バルサム・レジンノート、バルサミックノート
主な成分:フラノオイデスマ-1,3-ジュン、フラノジェン、リンデストレン、ゲルマクレンB、ゲルマクレンDなど。
ミルラは「マー」「没薬(もつやく)」とも呼ばれています。
「マー」の語源とされるアラビア語の murr には「苦い」という意味があり、ミルラの特徴的な苦味を思わせます。
「没薬」は、古くから香料や薫香、生薬として利用されてきたミルラの樹脂を指す名称です。
ミルラの樹皮から分泌される黄色の樹脂は、空気に触れると赤褐色に固まります。
この樹脂を水蒸気蒸留法で抽出したものがミルラ精油です。
重厚でスモーキーな香りに、独特の苦味や辛味を感じさせるウッディな香りが特徴です。ほのかにムスクを思わせる深みがあり、落ち着きのある神秘的な印象を与えます。
精油の働き
重厚で深みのある香りは、気持ちを落ち着かせながら意識を明瞭にし、意欲を引き出すのに役立ちます。
体を温める性質があるとされ、古くから呼吸器系や消化器系の不調に用いられてきました。
中医学では、月経に関する不調や血の巡りを整える目的でも利用されてきました。
肌を保護し、乾燥やひび割れが気になる肌のお手入れにも用いられます。
古代から傷の手当てや薫香など、心身を整えるために幅広く利用されてきた精油です。
利用シーン
アロマテラピーでは次のような場面で利用されています。
心:気持ちを落ち着かせ、心の安定を保ちたいときや、集中力や意識を明瞭にし意欲を高めたいときなどに利用されます。
体:伝統的に、呼吸器系や消化器系の不調や、風邪の初期症状のケアなどに用いられてきました。
肌:古くから傷や怪我の治療や、乾燥、ひび割れなどの肌荒れが気になる部分の保湿ケアに役立てられてきました。
生活:瞑想や静かな時間を過ごす際の芳香浴に。
主な作用:強壮、殺菌、創傷治癒、粘液溶解、収れん、抗炎症去痰、抗炎症作用など。
おすすめの使い方
芳香浴、沐浴、吸入、トリートメント、手作りコスメなど。
注意
- 妊娠中、授乳期間中は使用しない。
スピリチュアル
チャクラ:①ベース、⑤スロート、⑦クラウン
- ベースチャクラの強化に。
- 現実の問題と向き合うときに。
- 人生を前進させたいときに。
- 自分の気持ちをはっきりと告げるのが苦手な人に。
アーユルヴェーダ
ドーシャへの影響:V↓、P↑、K↓
エネルギーの質:熱性
相性の良い精油
様々なブレンドに甘みをプラスしたいときにおすすめです。
・クラリセージ、ゼラニウム
・オレンジ、タンジェリン、レモン
・イランイラン、ラベンダー、ジャスミン、ローズ
・サイプレス、サンダルウッド、パイン、ローズウッド
・フランキンセンス
・パチュリ、ムスク
AEAJ アロマテラピー検定 1級 「精油のプロフィール」学習のポイント
AEAJ アロマテラピー検定 1級 「精油のプロフィール」覚えておきたいポイント
原料植物名:モツヤクノキ
別名:モツヤクジュ、ミルラノキ
科名:カンラン科
精油の別名:マー、没薬(もつやく)
抽出部位:樹脂
抽出法:水蒸気蒸留法
・「新約聖書」の中で、キリスト誕生の際、フランキンセンス、黄金と共に捧げられた。
・古代エジプトではミイラ作りに使われたことが名前の由来だと言われている。
・独特の辛味や苦味のあるウッディな香りは歯磨き粉などの香り付けとしても使われてきた。
※この項目は、AEAJアロマテラピー検定の学習をサポートする目的で作成したオリジナルコンテンツです。AEAJの公式教材ではありません。受験の際は最新の公式テキスト・試験要項もあわせてご確認ください。
注意・免責事項
アロマテラピーは医療行為ではありません。本サイトに掲載している内容は、精油に関する一般的な情報や伝統的な利用法、文献をもとにまとめたものであり、効果や効能を保証するものではありません。
精油をご使用の際は、ご自身の体調や体質に合わせ、自己責任のもとでご利用ください。
万一、事故やトラブルが生じた場合でも、本サイトでは責任を負いかねます。
持病のある方、妊娠中・授乳中の方、お子様、高齢者への使用、また薬を服用中の方は、使用前に医師や専門家へご相談ください。
参考文献
