前回の記事ではグルヴァディ・グナについて紹介しました。
この記事では、グルヴァディ・グナの知識をもとにアーユルヴェーダを健康的な生活習慣と取り入れるための基本原則について紹介したいと思います。
似たものが似たものを引き寄せ、相反するものはバランスをもたらす
アーユルヴェーダには、「似たものは似たものを引き寄せ、相反するのものはバランスをもたらす」という性質を応用した基本原則があります。
これは、似た性質を持つものは、その性質を増やし、反対の性質を持つものはバランスを取る方向に働くという考え方です。
難しく感じるかもしれませんが、皆さんも普段から自然に行動していることでもあります。
例えば、季節の変わり目に上着で体温調整をしたことはありませんか?
朝は少し肌寒く感じても、日中は少し暑く感じて上着を脱いだり、日が暮れてきたらまた上着を羽織ったり。
このように、暑さ「熱」を感じたら、上着を脱ぐという行為で「冷」の性質を取り入れて、寒さ「冷」を感じたら、上着を羽織ることで「熱」を取り入れ、バランスを取取り入れることで、心地よい状態を保とうとします。
アーユルヴェーダでは、このように相反する性質を取り入れることが、ドーシャのバランスを考えるうえでも大切な原則とされています。
3つのドーシャが持つ性質
それでは、ヴァータ、ピッタ、カパの3つのドーシャが持つ性質を見ていきましょう。
ヴァータドーシャとグルヴァディ・グナ
- 軽、冷、鋭、乾、荒、流、硬、純、微、動、の性質を持ちます。
ピッタドーシャとグルヴァディ・グナ
- 軽、熱、鋭、湿、滑、流、硬、純、微、動、の性質を持ちます。
カパドーシャとグルヴァディ・グナ
- 重、冷、鈍、湿、荒、固、軟、濁、粗、静、の性質を持ちます。
それぞれのドーシャが持つ性質を知ることで、食事や生活習慣、季節や環境などが、ドーシャのバランスにどのように関わるのかを考えることができます。

ドーシャの性質とバランスの関係
アーユルヴェーダでは、似た性質は増え、相反する性質はバランスをもたらすと考えます。
例えば、ヴァータは「軽・冷・乾・動」などの性質を持ちます。
そのため、冷たく乾燥した環境や、動きの多い忙しい生活など、似た性質が重なる状況では、ヴァータが増加する方向に働くと考えられます。
ピッタやカパについても、それぞれが持つ性質に目を向けることで、日々の食事や過ごし方を考える手がかりになります。
このように、ドーシャの性質を知ることは、自分の状態や身の回りの環境を理解するための一つの視点になります。
日常生活に活かす
秋から冬にかけて空気が乾燥してくると、加湿器を使ったり、肌を保湿したりして、乾燥を和らげようとしますよね。
また、外食や食事会が続いて胃が重たく感じられるときには、軽めの食事を選びたくなるかもしれません。仕事が立て込んで忙しい日々が続けば、ゆっくりと休む時間が必要だと感じることもあるでしょう。
私たちは普段から、自分の状態に応じて、心地よく過ごすための工夫をしています。
アーユルヴェーダでは、こうした日々の変化にも目を向け、偏りが感じられるときには、相反する性質を取り入れることでバランスを整えることを考えます。
食事だけでなく、季節や気候、活動と休息など、暮らしのさまざまな場面でこの考え方を活かすことができます。
まとめ
グルヴァディ・グナは、特別な知識を身につけるためだけの理論ではありません。
食べ物の選び方や調理法、日々の過ごし方など、暮らしのさまざまな場面を見直すための視点として活用できます。
大切なのは、20の性質をすべて暗記することではなく、身の回りのものにどのような性質があるのか、そして今の自分には何が必要なのかを考えてみることです。
アーユルヴェーダの考え方を日々の暮らしに取り入れる際には、こうした性質への理解が、食事や生活習慣を選ぶための一つの手がかりになります。
