甘いものは、疲れたときや一息入れたいときに、私たちの心にほっとするような安らぎを与えてくれます。
現代の食生活では、料理や飲み物、お菓子など、さまざまなところに砂糖や甘味料が使われています。気づかないうちに甘味を摂る機会が増え、甘いものが習慣になっていることも少なくありません。
減量を目的としたダイエットでは、甘味を「避けるべきもの」と考える方も多いですが、甘味にも身体を作る働きがあります。
甘味を、一律に避けるのではなく、身体に必要なものとしてバランスよく適量を取り入れていくことが大切です。
この記事では、アーユルヴェーダにおける甘味の役割や働きを知りながら、砂糖やさまざまな甘味料との付き合い方について考えてみます。
アーユルヴェーダにおける甘味について
アーユルヴェーダでは、甘味は6つの味のひとつで、「重い」「冷性」「油性」の性質を持ちます。
地と水の元素から成り、身体を滋養し、生命力を支え、力を与え、組織を育む味と考えられています。
また、心身に満足感や安定感をもたらし、穏やかに落ち着かせる働きもあるとされています。
「甘味」のドーシャへの作用
甘味は、ヴァータを落ち着かせる働きがあり、乾燥や軽さ、冷たさが気になるときには、適度な甘味が心身を安定させる助けになるとされています。
また、熱さや鋭さを持つピッタに対しては、甘味の持つ「冷性」や穏やかな性質が、ピッタを鎮める方向に働くと考えられています。
一方で、甘味は「重い」「冷性」「油性」という性質を持つため、過剰に摂りすぎるとカパを増やし、身体の重さやだるさにつながると考えられています。
このように、甘味はヴァータやピッタを穏やかにする一方で、摂りすぎればカパを増やすことがあります。
ヴァータ:↓甘味はヴァータを鎮める
ピッタ:↓甘味はピッタを鎮める
カパ:↑甘味はカパを増加させる
※例外:蜂蜜は甘味ですがカパを減らすといわれています。
お砂糖の種類と特徴
私たちが普段使っている砂糖や甘味料には、さまざまな種類があります。
精製された砂糖:上白糖、グラニュー糖、ザラメ、氷砂糖など。
クセが少なく扱いやすいため、料理やお菓子、飲み物など幅広く使われています。
風味や特徴の異なる砂糖:黒糖、きび砂糖、甜菜糖、三温糖、和三盆など。
原料や製法によって、色や香り、コク、甘さの感じ方などに違いがあります。
特に黒糖やきび砂糖は、独特の風味を活かして料理やお菓子に使われます。
その他の甘味料:はちみつ、メープルシロップ、アガベシロップなど。
砂糖とは原料や製法が異なり、それぞれに特徴のある風味があります。
このように、同じ「甘味」でも、原料や製法によってさまざまな違いがあります。
アーユルヴェーダでは、食材はできるだけ自然に近い状態で取り入れることが大切にされています。
また、アーユルヴェーダにおいて、精製された白砂糖は、アーマと呼ばれる未消化物を生じさせ、消化管を塞ぐと考えられるため、素材の性質を活かした甘味料が好まれます。
では、実際にどのような甘味料を選べば良いか?アーユルヴェーダのお料理に使いやすい甘味料の種類やドーシャへの働き、選び方については次の記事でご紹介します。
アーユルヴェーダの調理に纏わるヒントをシリーズで紹介しています。
過去の記事はリンクから一覧でご覧いただけます。
▶︎「アーユルヴェーダの台所」実践シリーズ
外食やコンビニ、お弁当、人付き合いなど、日常生活の中で無理なく続けるためのヒントは、こちらで紹介しているので参考になさってください。
▶︎「アーユルヴェーダの食事」実践シリーズ
