アーユルヴェーダの台所とハーブ
ハーブは、料理に香りや彩り、さわやかな風味を加えてくれるだけでなく、消化を助け、食事をより心地よく楽しむためにも役立ちます。
アーユルヴェーダの料理では、植物それぞれが持つ味や性質、体への働きにも目を向け、季節や体調、体質に合わせて食材やスパイス、ハーブを取り入れてきました。
いつもの料理に少量加えるだけでも、味わいや香りに変化が生まれ、食卓が豊かになります。
身近なハーブを日々の食事に取り入れてみることも、アーユルヴェーダの知恵を暮らしに生かす方法のひとつです。
この記事では、比較的身近で手に入りやすいハーブを中心に、それぞれの特徴や作用、ドーシャへの働きを紹介しています。
ご自身の体調や季節に合わせながら、料理に取り入れるハーブを選ぶ参考にしてみてください。
オレガノ
辛味、温性・乾性で刺激性があり、ヴァータとカパを整え、ピッタを増やしやすいハーブ。
消化を助け、ガスや消化不良、吐き気などに用いられます。発汗を促す働きもあります。
パセリ
辛味と渋味、冷性で刺激性があり、ヴァータとカパを整え、ピッタを増やしやすいハーブ。
利尿作用があり、余分な水分の排出を助け、むくみが気になるときにも用いられます。
ローズマリー
辛味、温性・乾性で刺激性があり、ヴァータとカパを整え、ピッタを増やしやすいハーブ。
消化を助け、冷えや重だるさを感じるときにも取り入れられます。
バジル
辛味、温性で、ヴァータとカパを整え、ピッタを増やしやすいハーブ。
発汗を促し、消化や呼吸器の働きを助けるほか、神経を穏やかに整えるためにも用いられます。
タイム
辛味、温性・刺激性があり、ヴァータとカパを整え、ピッタを増やしやすいハーブ。
殺菌や鎮痙、駆風の働きがあり、消化や呼吸器のケアにも用いられます。
ディル
辛味、冷性で、ピッタとカパを整え、ヴァータへの影響は比較的少ないハーブ。
駆風作用があり、消化を助け、腸内のガスやお腹の張りを整えるために用いられます。去痰作用もあります。
ローリエ
辛味、温性・刺激性があり、ヴァータとカパを整え、ピッタを増やしやすいハーブ。
駆風作用や去痰作用があり、消化を助け、重さや停滞を感じるときにも用いられます。
パクチー(コリアンダー・香菜)
三つのドーシャのバランスを整えやすく、特にピッタを穏やかにするハーブ。
辛味と甘味、冷性で利尿作用があり、体内の熱や余分な水分を整えるほか、尿路の健康を支えるためにも用いられます。
セージ
辛味と渋み、温性・乾性で刺激性があり、ヴァータとカパを整え、ピッタを増やしやすいハーブ。
発汗や去痰を促し、収斂作用や神経を強壮する働きがあります。利尿を促すハーブとしても用いられます。
ミント
辛味、少量では冷性ですが、量が増えると温性に傾くとされ、吐き気や消化の不快感を和らげるために用いられます。
スペアミント、ペパーミントともにピッタとカパを整え、発汗や駆風を助けます。
ペパーミントは神経を強壮する働きもあります。
ハーブを日々の食卓に
ハーブは、料理に香りや風味を添えるだけでなく、消化を助けたり、季節や体調に合わせて心身のバランスを整えるためにも役立つ存在です。
アーユルヴェーダでは、どのハーブが良いかを一律に考えるのではなく、その性質や自分の体質、季節、体調などを見ながら取り入れることを大切にします。
まずは身近なハーブを少量から料理に加え、香りや味わいを楽しみながら、自分の身体の変化にも目を向けてみてください。
次回は、毎日の料理に欠かせない「砂糖と塩」についてご紹介します。
