ローズ オットー Rose otto

精油図鑑

透明感と気品のある繊細なローズの香り

植物情報

原料植物名:ローズ(ダマスク)、ダマスクローズ
別名:ロサ・ダマスケナ、ローズオットー
科名:バラ科
学名:Rose ×damascena
主な産地:ブルガリア、トルコ、イラン、モロッコ


バラ科バラ属の落葉低木です。古代ペルシャ(現在のイラン)周辺で栽培が広まったと考えられ、その後、トルコを経てヨーロッパへ伝わりました。

現在では、ブルガリアやトルコが代表的な産地として知られています。
なかでもブルガリア中部のバルカン山脈南麓には広大なバラ畑が広がり、この地域は「バラの谷(Rose Valley)」として世界的に有名です。昼夜の寒暖差や適度な湿度など、ダマスクローズの栽培に適した自然環境に恵まれています。

花は毎年5〜6月頃の短い開花期を迎え、香りが最も豊かな早朝、気温が上がる前に一輪ずつ丁寧に手摘みされます。
収穫された花は、芳香成分が失われないよう速やかに蒸留または抽出工程へ運ばれます。

ローズの芳香は古くから人々を魅了し、中世アラビアでは医師イブン・シーナー(アヴィセンナ)がバラの蒸留水を医療に利用したと伝えられています。
この蒸留技術の発展は、その後の精油製造にも大きな影響を与えました。

精油情報

抽出部位:花
抽出法:水蒸気蒸留法
色:淡い黄色
揮発度:中
香りの強さ:ミドルノート
香調:フローラルノート
主な成分:ℓ-シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、2−フェニタノールなど

ローズオットーは、ダマスクローズの花を水蒸気蒸留して得られる非常に希少な精油です。
精油1滴を得るために、およそ30〜50輪もの花が必要とされ、1kgの精油を得るには約3〜5トンもの花が必要になるともいわれています。
なかでもブルガリア産のローズオットーは、長い栽培の歴史と品質管理の高さから世界的に高く評価されています。
精油は天然のワックス成分を含むため、約10〜20℃以下で白く結晶化・固化する性質があります。
これは品質の劣化ではなく天然由来の特徴であり、手で温めると再び液体に戻ります。

香りは透明感と気品のある繊細なローズの香りです。
一般には、生花のダマスクローズのようなみずみずしさや、ほのかなシャープ感とフルーティーさを感じる軽やかな香りと表現されます。
時間の経過や体温によって香りが少しずつ開き、やわらかな甘さと奥深い華やかさが現れるのも魅力です。
ローズを使った精油の香りに限りませんが、香りの印象は産地や収穫時期、保管状態などによって異なり、感じ方にも個人差があります。
人によっては、子供の頃に嗅いだ大人の女性の化粧品を思わせる重厚感や、高級石けんのような印象を受けることもあります。

ローズアブソリュートと比べると軽やかで透明感があるとされることが多いものの、実際には両者の印象が逆に感じられることも珍しくありません。

精油の働き

心に安らぎをもたらす甘く気品のある香りは古くから愛されてきました。
緊張や不安でこわばった心をやさしく包み込み、安心感や幸福感をもたらすとされています。
また、深い悲しみや喪失感、ストレスによる心の疲れを癒やし、自分自身を大切にする気持ちを育みたいときにも用いられます。
甘く華やかな香りは、女性特有の心身のゆらぎに寄り添う香りとしても親しまれ、リラックスしたいときや、自分自身をいたわる時間におすすめの精油です。

利用シーン

アロマテラピーでは次のような場面で利用されています。

心:不安や緊張、悲しみやストレスなど、揺らいだ心を癒し穏やかな状態にしたいときや、前向きな気持ちになりたい時などに利用されます。

体:PMSや月経痛、更年期の心身のゆらぎ、自律神経のサポートや消化器系を活発にしたい時に利用されます。

肌:乾燥肌や年齢を重ねた肌のお手入れによく利用されます。肌にうるおいとハリを与え、健やかな肌環境を保つ働きが期待されることから、高級スキンケア製品や香粧品にも広く用いられています。

生活:ヨガや瞑想、バスタイムなど、自分に対するご褒美や、自分自身を慈しみ、心を満たす特別な時間の利用におすすめです。

主な作用:抗うつ、抗不安、鎮静、鎮痙、抗炎症、収れん、保湿、皮膚再生促進、月経調整、血行促進作用など。

おすすめの使い方


芳香浴、沐浴、吸入、湿布、トリートメント、手作りコスメなど。

注意

  • 敏感肌や、肌の弱い人は抽出時の残留成分によって刺激を感じることもあるため、肌への使用は低濃度に。
  • 妊娠中や授乳中は使用を控える。

スピリチュアル

チャクラ:②セイクラル、④ハート、⑦クラウン

  • 愛するエネルギーを強化し、悲しみで閉じたハートチャクラを癒す。
  • ハートチャクラを開きあいし、愛される手助けをする。
  • 全ての芸術においての創造力を高める
  • 性的関係をスピリチュアルなものにする手助けをする。
  • クラウンチャクラが開くのを促し、神の光を自己受容させるのを助ける。

アーユルヴェーダ

ドーシャへの影響:V:↓ P:↓ K:−
エネルギーの質:冷却、湿性

相性の良い精油

・クラリセージ、ラベンダー
・オレンジ、プチグレン
・イランイラン、ゼラニウム
・コリアンダー、ブラックペッパー
・サイプレス、サンダルウッド、
・フランキンセンス、ベンゾイン


AEAJ アロマテラピー検定 1/2級 「精油のプロフィール」学習のポイント

AEAJ アロマテラピー検定 1級 /2級「精油のプロフィール」覚えておきたいポイント

原料植物名:ダマスクローズ
別名:ロサ・ダマスケナ
科名:バラ科

抽出部位:花
抽出法:水蒸気蒸留法


・アブソリュートに比べ、香り立ちが華やかでややフルーティー感がある香りが特徴。
・たくさんの花からわずかな量しか取れない貴重な精油。
・産地で有名なブルガリアではバラ畑があるバルカン山脈の南側は「バラの谷」と呼ばれてる。
・女性特有の不調やスキンケアに。
・低温で固まる性質がある。

※この項目は、AEAJアロマテラピー検定の学習をサポートする目的で作成したオリジナルコンテンツです。AEAJの公式教材ではありません。受験の際は最新の公式テキスト・試験要項もあわせてご確認ください。

注意・免責事項
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参考文献

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