アーユルヴェーダでは、献立は栄養バランスだけでなく、
「何を、どのくらい、どのように食べるか」を大切に考えます。
毎日の食卓にある食材でも、選び方や組み合わせを少し意識するだけで、アーユルヴェーダの考え方を取り入れることができます。
この記事では、献立づくりで知っておきたい基本的な考え方をご紹介します。
食べる量とバランス
両手でお椀型を作ります。そこに収まる量があなたの1回の食事で食べられる量と考えます。
その内の半分より多い量を、「体に滋養を与える食材」として穀物や自然な甘みのある野菜、乳製品を食べます。
葉野菜や海藻など、体を整える働きや排泄など浄化作用に必要な食材は、「体を整える食材」として、全体の半分よりも少ない量を摂り入れます。
【体に滋養を与える食材】:米、麦類、カボチャやさつまいもなどの野菜類、りんごやバナナなどの果物、新鮮なチーズなどの乳製品など。
【体を整える食材】:小豆や大豆などの豆類や、アーモンドや銀杏などのナッツ類、ほうれん草やアスパラガス、ごぼうやオクラなどの野菜類など。
「体に滋養を与える食材」と「体を整える食材」の両方を取り入れることが基本です。
新鮮な食材を選ぶ
アーユルヴェーダでは、生命エネルギーである「プラーナ」が豊かな食材ほど、私たちの心と体にも活力を与えると考えられています。
プラーナをたくさん体に摂り入れるためには、できるだけ新鮮な食材を選びましょう。
お肉やお魚との付き合い方
アーユルヴェーダでは、肉や魚を完全に禁止するわけではありません。
体質や体力、病気の回復期などには用いられることもあります。
一方で、日々の食事では植物性食品を中心とした献立が基本とされています。
一般的にタンパク質は筋肉や体を作る栄養素と捉えられていますが、アーユルヴェーダでは「体を整える食材」として扱い、食べる量は全体の1/4までの量にとどめます。
発酵食品との付き合い方について
私たち日本人の食卓には、味噌や醤油、納豆など、さまざまな発酵食品が健康的な食材として親しまれています。
一方、アーユルヴェーダでは、新鮮なヨーグルトを「体に滋養を与える食材」として取り入れることはありますが、日本のように多くの発酵食品を日常的に食べる食文化ではありません。
また、アーユルヴェーダでは、発酵食品は体質や消化力によっては消化の負担となったり、体内のバランスを乱す要因になるとも考えられています。
私自身の考えでは、日本人には発酵食品を長く食べ続けてきた歴史があり、日本人の体には日本の食文化が根付いていると考えています。
そのため、発酵食品を無理に避ける必要はないと思っていますが、どんなに体によいとされる食品でも、摂りすぎは負担になることもあります。
お味噌や納豆なども、ご自身の消化や排泄の状態、食後の体の感覚や感情など、観察しながら、量や頻度を調整してみてください。
スパイスや油を取り入れる
アーユルヴェーダでは、スパイスや良質な油も毎日の食事に欠かせません。
スパイスは消化を助け、油は体を潤し栄養を運ぶ役割を担います。
アーユルヴェーダの食事というとインドやスリランカ料理を想像して難しく感じてしまう方もいるようですが、ごま油や、生姜やわさび、唐辛子、柚子胡椒や黒胡椒など、日本人にも馴染みのあるスパイスや油を上手に摂り入れることもできます。
どのようなスパイスや油を選べばよいのかは、別の記事で詳しくご紹介します。
六つの味を取り入れる
一度の食事で、甘味・酸味・塩味・辛味・苦味・渋味の「六味」をできるだけ揃えることも、アーユルヴェーダの特徴です。
これらの味は、すべて調味料などで味付けをして整えるという意味ではありません。
甘みはお米、酸味は柑橘類や乳製品や、辛味・苦味・渋味は葉野菜からなど、食材が持つ本来の自然な味を摂り入れます。
▶︎ドーシャを整える6つの味はこちらの記事をご覧ください。
「アーユルヴェーダの6つの味とは?やさしい摂り入れ方のヒント」
まとめ
献立づくりで大切なのは、毎食すべてを完璧にそろえることではありません。
適切な食事の量を知り、新鮮な食材を選び、体を養う食材と整える食材を上手に組み合わせ、スパイスや良質な油を摂り入れることを意識する。
それだけでも、毎日の食卓は少しずつアーユルヴェーダの考え方に近づいていきます。
次の記事では、基本のオイルについて紹介します。
