華やかで濃厚な甘さを持つ官能的な南国の香りの精油
植物情報
名前:イランイラン Ylang Ylang
別名:イランイランの木
科名:バンレイシ科
学名:Cannanga odorata (カナンガ オドラータ)
主な産地:コモロ、マダガスカル、レユニオン島
野生では高さ10mを超える常緑高木です。
イランイランはタガログ語で「花の中の花」を意味します。その名に相応しい、しっとりとした濃厚で甘い官能的なジャスミンに似た濃厚な強い甘い香りがします。
精油は黄色く垂れ下がるように咲く黄色い花から抽出されます。
フィリピンでは宗教行事などの際にジャスミンサンバックとともに首飾りや装飾品に使われたり、新婚カップルの初夜にベッドにイランイランの花びらを敷き詰める風習などもあるそうです。
精油情報
抽出部位:花
抽出法:水蒸気蒸留法
色:淡い黄色
揮発度:ミドル〜ベースノート
香りの強さ:中〜強
香調:フローラル、オリエンタル
精油の働き
イランイランは、甘く濃厚でエキゾチックな花の香りが特徴の精油です。緊張やストレスで張りつめた心をやさしくほぐし、深いリラックスへ導いてくれることから、アロマテラピーでは心身のバランスを整えたいときによく利用されています。
幸福感や安心感をもたらすような香りは、不安や気持ちの落ち込みを感じるときだけでなく、自分自身と向き合い、心に滋養を与えたい時間にも親しまれています。また、皮脂のバランスを整える働きから、スキンケアやヘアケアにも利用される精油です。
香りが非常に濃厚なため、少量でも十分に香ります。長時間または高濃度で使用すると、人によっては頭痛や吐き気を感じることがあるため、少量から使用することをおすすめします。
利用シーン
アロマテラピーでは次のような場面で利用されています。
心:ストレスや緊張、不安、気分の落ち込みを感じるときや、心を穏やかに整えたいときに利用されています。幸福感や安心感に包まれながら、心に滋養を与え、自分らしさを取り戻したいときにも親しまれています。また、パートナーとの穏やかな時間を過ごしたいときの芳香浴にも利用されています。
体:深いリラックスを促したいときや、ストレスによる心身の緊張を和らげたいときのセルフケアに利用されています。また、月経前後のゆらぎや月経時の不快感、肩や首のこわばりを感じるときのトリートメントにも親しまれています。
肌:皮脂のバランスを整え、脂性肌や混合肌のスキンケアに利用されています。また、髪や頭皮を健やかに保ち、ヘアケアにも親しまれています。
生活:リラックスした空間づくりや、就寝前の芳香浴、ゆったりと過ごしたい時間のルームフレグランスとして利用されています。
主な作用:鎮静、鎮痙、抗炎症、皮脂調整、催淫作用など
使用法
芳香浴、沐浴、湿布、トリートメント、アロマクラフト、フレグランスなど。
使用上の注意
- 敏感肌、疾患または損傷を受けた皮膚には皮膚刺激に注意。皮膚への最大使用量は0.8%まで。
- 2歳以下の乳幼児には使用不可。
- 妊娠初期、分娩前後の使用は控える。
- 妊娠後期、授乳期間中は半分の濃度までの使用にする。
- 血圧を下げる作用や鎮静作用があるため、低血圧の人は眠気やだるさを引き起こすことがあるので注意が必要。
イランイラン精油の5つのグレード
イランイラン精油は、蒸留時間によっていくつかのグレードに分類されます。蒸留の初期には揮発性の高い芳香成分が多く抽出され、時間の経過とともに重厚感のある成分が増えていくため、それぞれ香りや成分のバランスが異なります。
グレードによって優劣があるわけではなく、香りの好みや用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
イランイラン・エクストラ
蒸留開始から約1〜2時間で採取される最初のグレードです。リナロールやエステル類など揮発性の高い成分を多く含み、5つのグレードの中でも最も甘く華やかで、濃厚なフローラルの香りが特徴です。
高品質な香りから、高級香水やフレグランスに広く利用されるほか、アロマテラピーやスキンケアにも人気があります。
⭐︎イランイラン エクストラ スーペリア
一部メーカーでは、特に品質の高いエクストラを『エクストラ・スーペリア』として販売している場合があります。
イランイラン・ファースト
蒸留開始から約3〜4時間で採取されます。エクストラの華やかさを残しながらも、やや落ち着きのある香りへと変化します。
香りと価格のバランスがよく、アロマテラピーやフレグランスなど幅広い用途で利用されています。
イランイラン・セカンド
蒸留開始から約6時間以降に採取されるグレードです。甘さがやや控えめになり、落ち着きと深みのある香りへと変化します。
華やかさよりも重厚感を楽しみたい方や、ブレンドに深みを加えたいときに選ばれます。
イランイラン・サード
長時間蒸留して得られるグレードで、重厚で落ち着いた香りが特徴です。揮発性が低く香りが長く残ることから、香水では保留剤(フィクサティブ)として利用されることもあります。
スキンケアやヘアケア、日常使いのブレンドにも利用されています。
イランイラン・コンプリート
エクストラからサードまで、すべての留分を合わせた精油です。
華やかさと深みのバランスがよく、現在アロマテラピーで流通しているイランイラン精油の多くは、このコンプリートタイプです。
香りに偏りが少なく、芳香浴やトリートメントなど幅広い用途に利用されています。
スピリチュアル
チャクラ:②スワディシュタナ(セイクラル)チャクラ、④アナハタ(ハート)チャクラ
- 平和な感覚をもたらし、瞑想の妨害となる怒りを消し去る。
- 癒しを与え、スピリチュアル活動を助ける。
- 力を抜いて柔軟になる。
- 眠気を誘うので瞑想をする前の使用には注意が必要。
相性の良いブレンド
シトラス、フローラル、ハーバル、ウッディ、スパイス系など様々な精油と合います。
ブレンドで合わせる精油の種類や加える割り合いによって、トロピカルフルーツのような甘さや、スパイシーでエキゾチックな感じや艶っぽさ、柔らかな優しいトーンなど様々の香りを楽しめます。
安眠ブレンド:マンダリン、ラヴェンダー
エキゾチックブレンド:サンダルウッド、ブラックペッパー
不安を鎮める:ベンゾイン、ネロリ
ストレス解消や気持ちを前向きにする:グレープフルーツ、スィートオレンジ
アンチエイジング:ローズマリー、ローズ、フランキンセンス
女性ホルモンのバランスに:ローズ、ゼラニウム、クラリセージ
AEAJ アロマテラピー検定 1級 「精油のプロフィール」学習のポイント
AEAJ アロマテラピー検定 1級 「精油のプロフィール」覚えておきたいポイント
名前:イランイラン
別名:イランイランの木
科名:バンレイシ科
抽出部位:花
抽出法:水蒸気蒸留法
・名前はタガログ語で「花の中の花」の意味に由来する。
・華やかで甘いフローラル調の香りを持つ。
・ジャスミンと同じ芳香成分を持つ。
・女性特有の悩みのサポートやリラックス作用がある。
・香料として多くの化粧品やフレグランスに使われている。
・皮膚刺激がある。
※この項目は、AEAJアロマテラピー検定の学習をサポートする目的で作成したオリジナルコンテンツです。AEAJの公式教材ではありません。受験の際は最新の公式テキスト・試験要項もあわせてご確認ください。
注意・免責事項
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参考文献
