アーユルヴェーダでは、私たちの体や心、食べ物、自然界に存在するさまざまなものを、それぞれが持つ「性質」から捉えます。
こうした性質は、体や心の状態を理解し、食事や生活習慣を考えるうえでも大切な手がかりとなります。
この記事では、アーユルヴェーダの基本的な考え方の一つである「グルヴァディ・グナ」と、3つのドーシャとの関係について紹介します。
グルヴァディ・グナとは?
アーユルヴェーダの教えでは、人の生活や生活環境、あらゆる生命にある20種類の性質について述べられています。
これらは「重い/軽い」「熱い/冷たい」といった10組の対として整理され、グルヴァディ・グナ(Gurvādi Guṇa)と呼ばれます。
グルヴァディ・グナは、サンスクリット語の、グル(Guru)「重い」、アーディ(Ādi)「〜をはじめとする」、グナ(Guṇa)「性質・属性」3つを意味からなる言葉で「重いなどをはじめとする性質や属性」を表します。
このグルヴァディ・グナは、体や心の状態、食べ物や生活習慣などを理解するための基本的な考え方の一つとされていて、アーユルヴェーダを理解する上で重要な基本の考え方のひとつになります。
20の性質と10組の対とは?
グルヴァディ・グナには、次の10組の性質があります。
| 性質 | 対になる性質 |
|---|---|
| 重 (Guru/グル) | 軽 (Lagu/ラグー) |
| 冷 (Shita/シータ) | 熱 (Ushna/ウーシュナ) |
| 鈍(遅) (Manda/ マンダ) | 鋭(速) (Tikshna/ ティクシュナ) |
| 湿(油) (Snigda/ スニッダ) | 乾 (Ruksha/ ルクシャ) |
| 滑 (Slakahna/ スラカーナ) | 荒 (Khara/カーラ) |
| 固(密) (Sandra/ サンドラ) | 流(液) (Sara/ サラ) |
| 軟 (Mridu/ ムリドゥ) | 硬 (Akthina/ アクティナ) |
| 濁(粘) (Picchila/ ピッチラ) | 純(清澄) (Vishada/ ヴィシャダ) |
| 粗(大) (Sthula/ストゥーラ) | 微(細) (Sukshma/ スクシュマ) |
| 静(安定) (Sthira/ スタイラ) | 動 (Chala/ チャラ) |
10の対なる性質の特徴
グルヴァディ・グナの10組の対の特徴とそれぞれの性質をみていきましょう。
- 重/軽:重さと軽さに関する性質。体や心に感じる重さ、軽やかさなどを捉える際に用いられます。
- 冷/熱:冷たさと熱さに関する性質。温度だけでなく、体や心に及ぼす性質としても考えられます。
- 鈍(遅)/鋭(速):ゆっくりと穏やかな性質と、鋭く素早い性質を表します。
- 湿(油)/乾:湿や湿り気のある性質と、乾燥した性質を表します。
- 滑/荒:滑らかさと粗さに関する性質です。
- 固(密)/流(液):密度が高くまとまりのある性質と、流動性のある性質を表します。
- 軟/硬:柔らかさと硬さに関する性質です。
- 濁(粘)/純(清澄):濁りや粘着性のある性質と、澄んでいて妨げの少ない性質を表します。
- 粗/微:粗大で目に見えやすい性質と、微細で捉えにくい性質を表します。
- 静(安定)/動:安定して動きの少ない性質と、動きや変化のある性質を表します。
これらは、それぞれ独立した性質でありながら、組み合わさって物事の特徴を形づくると考えられています。ここでは、私なりの解釈をまとめてみました。感覚的に捉えてみてください。
グルヴァディ・グナとドーシャの関係
グルヴァディ・グナは、ヴァータ・ピッタ・カパという3つのドーシャを理解するうえでも大切な考え方です。3つのドーシャは、それぞれ以下のような性質を持ち合わせています。
- ヴァータ:軽、冷、鋭(速)、乾、荒、流(液)、硬、純(清澄)、微(細)、動。
- ピッタ:軽、熱、鋭、湿(油)、滑、流(液)、硬、純(清澄)微(細)、動。
- カパ:重、冷、鈍(遅)、湿、滑、固(密)、軟、粗(大)、濁(粘)、静(安定)。
このように、ドーシャは複数の性質によって特徴づけられており、それぞれの性質の組み合わせから、体や心の状態を捉えていきます。
自分が生まれ持った基本的な体質をプラクリティ、現在の状態をヴィクリティと呼びます。
ドーシャ診断では、質問に答えることで、自分の体質や現在の傾向を知るためのヒントを得られます。
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次の記事では、このグルヴァディ・グナをどのように日常生活に取り入方を紹介していきます。
