精油を安心して楽しむためには、いくつかの基本的な扱い方を知っておくことが大切です。
香りの持つ魅力
みかんを剥いたときに広がるみずみずしい香りや、畳の部屋の香りに、どこか懐かしいような、ほっとするような気持ちになったことはありませんか?
このように香りは、脳に瞬時に働きかけ、記憶を呼び覚まし、意識するよりも早く、私たちの心に届く存在です。
その一方で、精油は植物の芳香成分を高度に濃縮された芳香成分(化学物質)でもあります。
アロマセラピーという言葉はは、「芳香療法」を意味しています。
植物から抽出された香り成分である精油を用いて、心や身体のバランスを整える自然療法のひとつです。
精油は、植物の種類や抽出部位によって特性が異なり、リラックスを促すもの、心身を活性化させるものなど、さまざまなはたらきが知られています。
海外の一部の国では、医療の現場で補完的に用いられることもありますが、日本では法律上「雑貨」として扱われています。
「セラピー」や、「療法」という言葉からは、自然でやさしい印象を受けやすい精油ですが、実際には作用が非常に濃縮されたものでもあります。
そのため、精油の持つ作用を享受するには、正しい知識と適切な使い方を知ることがとても大切です。
この記事では、精油を安全に使うために知っておきたいポイントをご紹介しています。
精油を安全に使うための基本的な注意点
原液をそのまま肌につけることは控えましょう
精油の原液は刺激が強いので希釈(薄めて)して使います。
ボディマッサージやコスメを作る際は他のオイルや基材で薄めます。
原液が肌についてしまったら水でよく洗い流しましょう。
原則として飲用しない
精油を飲んだり、うがいなどには使わないようします。
口に入ってしまったら水ですすぎ、万が一飲み込んでしまったら無理に吐き出そうとせずに医療機関を受診しましょう。
目に入らないように気を付ける
アロマクラフトなどを作る際に飛び跳ねてしまうこともあります。
目に入ったときは、流水で洗い流し医療機関を受診しましょう。
パッチテストを行う
アレルギーテストとも呼ばれています。精油や基材が自分の肌に合うか使用前にテストします。
使いたい精油を希釈(オイルなどで薄める)し、前腕の内側に塗って肌に異常が出ない観察します。24〜48時間経過してトラブルが出たら合わないと判断します。
これは手作りコスメを作った際にも有用です。
希釈する植物油に対して合わないこともあります。
特に敏感肌の方やアレルギーがある方はトリートメントなどを行う前にテストしておくと安心です。
使用環境と取り扱いの注意
火気に注意する
精油は燃えやすい性質があります。アロマポットなどのキャンドルを使って炊く場合や、アロマクラフトを作る際には火に注意しましょう。
子どもやペットの手が届かないところで使用・保管する
子どもに使用できる精油の濃度は大人とは異なります。
未希釈のものは使用しないこと。ディフューザーなどで芳香浴を楽しむ際にも低い濃度で使用します。顔やその周辺を含めて塗布しないことが推奨されています。
ペットの身体はヒトと構造が異なります。基本的に控えるか、細心の注意が必要です。
また、子どもやペットは精油に興味を持ちやすいです。誤飲や事故を防ぐためにしっかり蓋をして手の届かないところで保管します。
衛生管理の基本
- 使用器具を清潔に保つ
- 開封後はキャップをしっかりと閉める
精油の保管と管理
保管場所のポイント
精油は、紫外線などの光や室温などの温度や湿度によって成分に影響が出ます。
直射日光が当たらない冷暗所に保管し、夏場の室温の変化にも気をつけましょう。
保存期間と使用期限の目安
毎回、使用する前に香りを確認し、香りや色に変化があれば使用を控えます。
使用期限に関わらず開封から1年を目安にし、柑橘系の精油は開封から3〜6ヶ月を目安に使い切ります。
精油の希釈について
肌に使用する際は、植物油で希釈して使用します。
・身体…1%以下
・フェイス…0.5%以下
で使用します。
※精油の1滴は0.05mlとして計算します。
| 濃度/植物油の量 | 10ml | 20ml | 30ml | 50ml |
| 0.5% | 1滴 | 2滴 | 3滴 | 5滴 |
| 1% | 2滴 | 4滴 | 6滴 | 10滴 |
特に注意が必要になる人
精油は誰にとっても同じように作用するわけではありません。
体質や年齢、健康状態によっては、より慎重な配慮が必要になる場合があります。
なお、妊娠中や授乳中の方、子どもやペット、持病やアレルギーのある方などは、精油の使用に慎重な配慮が必要になる場合があります。
詳しくは、こちらの記事で紹介しています。
「アロマを安全に楽しむために|特に注意が必要になる人」
精油は、疲れてしまった身体や気持ちを柔らかく癒してくれる存在です。
取り扱いに注意して楽しんでみてください。
