カフェインの身体への影響と、断ち切り方のヒント

Health

カフェインの身体への働き

「カフェインは身体に良くない。」「カフェインは眠気覚ましにいい。」
気軽に手に入りやすく、朝は1杯のコーヒーから始める方も多いのではないでしょうか?
コーヒーを飲んだ後に起こる脈拍数や呼吸数の増加は、身体を緊張状態にし覚醒させ、頭がスッキリしたような感覚にしてくれるので、忙しく過ごす私たちはそれらがとても役立っているように感じている人も多いかもしれません。
しかし、摂取後に得られる高揚感や興奮は、現代人の「小さな不調」として扱われている睡眠の問題や、ストレスや疲労感、PMSや生理痛、貧血や偏頭痛などの様々なトラブルを同時に引き起こす要因のひとつになっていることも。

寝起きのだるさに1杯のカフェインを摂り、排泄を促し、身体を覚醒させ、仕事の合間にリフレッシュ…その何気ない行動が、もしかするとベッドに入った後の寝つきの悪さや翌朝の目覚めの悪さ、排泄サイクルの乱れを悪化させ、またカフェインに頼るといった悪循環から抜けられなくさせているかもしれません。

カフェインには利尿作用があるため、むくみが気になる方が好んで摂っているケースも。
カフェインが持つ利尿作用に頼るということは、身体を内側から脱水させることになります。その結果、身体は水分を溜め込む方向に働き、実際にはむくみを増加させることになりかねません。

これらはアーユルヴェーダの視点からみると、身体からはオージャスと呼ばれる活力素、生命力を奪い、不妊や老化を早めることにつながります。
カフェインによる刺激が便秘の改善に役立っているように感じるかもしれませんが、実際には消化管に刺激を与え、消化力の働きを弱める原因となります。

夕食後や就寝前に飲まなければ問題ないのでは?と思うかもしれませんが、カフェインは摂取後4〜8時間程で半減し、体内から完全に抜けるまでは数日かかるといわれています。

カフェインを含む飲み物や食品

コーヒーやココア、緑茶や煎茶、番茶や玄米茶、ほうじ茶、ウーロン茶、紅茶やチャイ、コンブチャ、コーラやカフェインが添加されたエナジードリンクなどの清涼飲用水、チョコレートなど。
カフェインが含まれるこれらの食品には日常的に口にする機会が多く、私たちの身近にあるからこそ無意識で過ごしていると摂り過ぎてしまう傾向があります。
この記事ではカフェインを摂取する動機を探り、私たちの体内でどのように作用するかを学び、摂取量を減らし、依存を断ち切る手順について紹介しています。

カフェインを摂る目的を探る

1日の始まりに。習慣として目覚めの一杯。毎朝のお通じのためにコーヒーが必要。脳を覚醒させ高揚感を味わうためにコーヒーを飲む。むくみの予防やダイエット(減量するため)の目的としてや、コーヒーを持ち歩くこと、新作のドリンクを飲むこと、SNSに投稿すること、カフェでパソコンやタブレットで仕事をするなど、飲み物がライフスタイルやファッションの一部として、また社交的な要素などとリンクしている人もいるかもしれません。
それらが、本当に必要なのか?解決策や代替案を考えてみましょう。

摂取量の減らし方と断ち切り方

カフェインを毎日長い期間飲み続けてきた方はカフェインを止めるときに「離脱症状」を起こさせないように、7~14日間かけて徐々に摂取量を減らすことをお勧めします。
コーヒーなどに含まれるカフェインには脳の血管を収縮させる働きがあります。そのため、常にコーヒーなどのカフェインを長い期間、定期的に摂取していいた場合、常に脳の血管が収縮される状態になり、カフェインを急に断つと、脳の血管が元の状態に戻って血管が拡張されることによって激しい頭痛を引き起こします。この頭痛は一般的な不調で味わうよりも激しい痛みで、座っても横になってもズキズキと割れるような痛みが続きます。
そしてカフェインを摂取すると痛みが嘘のように解消されます。
カフェインによる離脱症状は、頭痛だけでなく、吐き気、疲労感、眠気、不快気分、抑うつ気分、イライラする、意識散漫などの症状も引き起こします。

摂取量を減らす方法

コーヒーを紅茶に。紅茶を緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶に。
緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶をハーブティーに。ハーブティーを白湯に。
コーヒーを定期的に飲む習慣がある方は、少しずつ摂取量を減らしてみましょう。
1日中、時間帯を問わずコーヒーを何杯も飲んでいる人は、飲む量を半分にすることを目指してみましょう。具体的にはカフェイン摂取は朝から昼までなど、時間帯で区切ると減らしやすいと思います。

毎日1杯のコーヒーを毎日飲んでいる人は、カフェインレス、デカフェコーヒーや、たんぽぽコーヒー、大麦由来などを利用して、毎日飲むコーヒーから摂取するカフェインのパーセンテージを減らしていき、最終的にカフェイン断ちを目指してみましょう。

(例)
1~2日目
カフェイン入りのコーヒー50%:デカフェ50%
(頭痛などの症状が出る場合はカフェインの量を少し増やします。)
3~4日目
カフェイン入りのコーヒー30%、デカフェ50%、牛乳20%
5~6日目
カフェイン入りのコーヒー20%、デカフェ60%、牛乳10%
7~8日目
カフェイン入りコーヒー10%、デカフェ80%、牛乳10%
9~10日目
デカフェ90%、牛乳10%
11日目以降
デカフェ 100%

カフェイン断ちを行うと、寝つきが良くなり、目覚めも楽になります。日中も眠気やだるさを感じることが減り、徐々に消化と排泄のサイクルもスムーズになります。
ヨガの練習は、呼吸に集中しやすくなり、瞑想中や日常生活全体の思考が穏やかになってきます。
この記事が、皆さんのお役に立てたら嬉しいです。

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